個人的リコリス・リコイル感想戦

アニメというのは、非日常を美しくしなやかに描いてきた媒体として最大の功績を残してきた。一方、本作は徹底して煮え切らない非日常を描いてきた。銃を携帯する年頃の女子、秘密裏に平和を支える組織DA、弾丸を避ける少女、バランスを保とうとする正義家、アラン機関、謎多きハッカー。これらすべて異世界的要素なのだが、なぜそれが成立してしまうのか疑問だらけ。

さらに本作では、勢力を描くということを徹底して回避してきた。アランって結局何だったの?テロリストはなんでリコリスを襲うの?大衆はどうして何も知らないのか。

途中から、喫茶メンバー以外浮きっぱなし(特に真島と吉松だけど)。意図的にやってるのかどうかさえわからんので、アニメをもっと観るべきなんかね。

一応、全員の思惑は外れるか正当化されたかしたので、終わったことに対しては何も言うことはあるまい。

しかし、煮え切らないなあという思いもある。消化不良というより満腹にはならないと言ったほうが正しいか。美味しそうに見えたんで食ったはいいが、いやまだ食えるけどもうないのかって感じ。